ありま~す事件

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STAP細胞はあります、という流行語大賞の、意味内容とするところ、STAP問題としての調査がすすめられて、ES細胞混入の結果であるとする理研の報告書が出た。

問題の事件としての顛末は複雑怪奇な様相を呈してきた。
実験の段階で何者かによってその操作が行われたとすることになる。

実験室にひそかに侵入してその混入を意図したとなると、これはもう、謎めいた事件である。
科学技術の10大ニュース2014においてトップに掲げられるのはまた、いかなることだろう。

STAP細胞がSTAP幹細胞から作られたものでなく、ES細胞からできたものと、調査はまとめ、論文そのものの結論を否定した。
これで、あります、という可能性は、この表現においてまったく信憑性のない事実に使われただけでなく、なんらかの虚偽を含むという、あります、ものいいとなる。

STAP細胞はありません、そこにあったのは、混入ES細胞でした、誰かの仕業で、わたしは誤認をしました、というようなことになる。




中日新聞20141225夕刊

>「STAPはES細胞」 理研調査委が結論

 STAP細胞論文の問題点を調べていた理化学研究所の調査委員会(委員長・桂勲国立遺伝学研究所長)は二十六日、東京都内で会見し、STAP細胞の正体は、すでに万能性が知られている胚性幹細胞(ES細胞)だった、という報告書を公表した。刺激を与えるだけで万能細胞ができるという小保方(おぼかた)晴子氏(31)の研究は根拠を失い、結論が否定された。

 桂委員長は「STAPがなかったことはほぼ確実だ。ES細胞混入の経緯は謎のままだ」と述べた。

 報告書によると、成体マウスの細胞を若返りさせて、胎児マウスを作ったという実験に使われたのは、遺伝子の変異の分析から、以前理研で作られたES細胞だと分かった。

 何回もES細胞が混入したことから、不注意ではなく、わざと入れた可能性があるとした。実験室には多くの人が出入りし、混入現場の目撃証言もないため、誰がそれをしたかは突き止められなかった。「小保方氏を含め、いずれの関係者も故意・過失による混入を否定した」としている。

 また論文の二つの図について、小保方氏によるデータの捏造(ねつぞう)だと新たに認めた。

 小保方氏は聞き取りに、図表一点で作成に必要な作業をやっていないと認め、もう一点は「データが『これでは使えない』と共著者から言われ、操作した」と話したという。元データの提出はほとんどなく「記録がない可能性が高い」と桂委員長は述べた。

 共同研究者の若山照彦山梨大教授や、自殺した笹井芳樹氏について「元データがなく、見ただけで疑念がわく図表があったのに追及しなかった。責任は大きい」とした。

 調査委は九月、七人の外部有識者で編成された。英科学誌ネイチャーに発表された論文を検討し、聞き取りもした。小保方氏は今年一月、笹井・若山両氏とともに研究を発表し、疑惑が明らかになった後も「STAP細胞はあります」と主張した。再現実験では万能細胞を作ることができず、今月理研を退職した。理研は関係者の処分について、懲戒委員会で検討する。

STAPは「ない」 ES混入経緯は謎

 STAP細胞の有無について、初めて明快な結論が出た。これまで「あるともないとも言えない」(竹市雅俊・元理研研究センター長)「科学者としてSTAPは再現できなかったとしかいえない」(相沢慎一・理研特任顧問)など、幹部の口からはあいまいな表現しか出てこなかった。

 調査委員会の桂勲委員長は二十六日、「STAPはないことが確実だ」と、踏み込んだ発言をした。遺伝子の解析を中心とした論理は強固だ。

 「誰がESを混入させたか」については、謎のまま残る。指導者だった笹井芳樹氏は自殺し、調査委も犯人捜しを断念した。

 一方で小保方晴子元研究員は、STAPの再現実験に非常に真剣に取り組んだという。会見でも真摯(しんし)な姿勢をみせ、多くの人が可能性を信じてきた。しかしこれだけの証拠を突きつけられると、やはりなかったのだと納得せざるを得ないだろう。

 社会を騒がせた一年間のSTAP問題は、科学的な面では、今回の報告書で決着がついたといえそうだ。