日本語論69 文章の主語

ymksk


日本語助辞waは文章の主語である。主題語主語であり、文の主語ともなり得る。

助詞「は」の記述  

助詞「は」について、文献は多く国語文法の助詞として記述説明を行っている。まず文法辞典の記述についてみる。これまでもすでに検討してきている『日本語文法大辞典』は、その間の研究成果を記述することを謳うものである。係助詞・副助詞・終助詞による古語としての記述があり、その概略を捉えると、山田孝雄文法学説に則り、係り機能、陳述による支配に及ぶとする。

助詞「は」はその規定に従うとして、山田学説を引用して述べる。この用法を現代語の分析にも当てはめ、それを「文構造として眺めれば」としているが、この働きを「二分結合」とよぶことがあると指摘する。これは記述解説にある研究史の項によれば、係助詞としてとらえ返そうとする観点にある文献を紹介している。「は」を用いることで「-は」部と述部に区切り、判断を成立させているというのである。

現代語に言及するのは、記述解説の変遷の項である。それに至るまでのおおむねは、古語の用法として奈良時代の接続の現象から説明を行っているので、「それ以降も、変化は奈良時代用法の注釈程度と考えてよい」としている。変遷によると、古代から現代まで係り助詞「は」に変化はないが、「照射を受ける」とっして、係り結び、無助詞主格、主文の主格などのそれぞれの議論に相対化されることがあると述べている。

文法記述には、古語から現代語までを大きな変化がないというのは、日本語の特徴であるから、一文、主文、逆説性の接続句、並立表現・並立句、連体句内部において説明するのは、いわば現代語の用法の照射でもあるのだろう。この助詞「は」の項が指摘する文法記述の問題は3点にある。それぞれ、文の単位としての視点である。問題点の解決には、日本語助辞waとしての文法機能を明らかにすることである。