あり得ない力が出た
稀勢の里がけがをして迎えた千秋楽、それは作戦通りだったようだ。そして同点決勝となり、本割にない優勝決定選で勝利して、賜杯を手にした。そのときに、稀勢の里はこの15日間の新横綱の重責を果たすべく勝利した。語った言葉に、ずっとそういう場所であった。何かが働いた、自分にくわわった何かがあった、という思いなのだろう。それが奇しくも凝縮して、あり得ない力と本人の口をして言わしめた。見るからに2戦連勝は完璧である、少なくともけがをして、それで万全でなかったにしても、相手もまた、その状況にありながら勝ちを制したのである。感動ものだ、奇跡だと、桟敷席からメディアを通した地元のファンまで、その素晴らしい取り組みに酔った。見えない力とは何であろう、そうそれは人々の抱く思いと、それによって生じる雰囲気、空気なのだろう。焦ったとする、優位に立っていた照ノ富士は悔しかったであろう。呑み込まれていく周囲の圧倒する声援には致し方がない。その力を否応なく感じてしまったのは2回続けて土俵に転がされてしまった実感となったろう。ふがいないとしてくやむだけのものではない、その力の大きさは、彼の見せた表情にこそ現れていた。
http://digital.asahi.com/articles/ASK3V34F9K3VUTQP005.html?iref=comtop_8_07
朝日デジタルより
稀勢の里、計算ずくだった本割 無心を貫いた決定戦
> 奇跡の逆転劇。だが、本割は計算ずくだった。この朝準備した秘策は、右の突き落とし。照ノ富士は13日目に古傷の左ひざを痛めていた。プライドはかなぐり捨てた。立ち合い。右に動いたが、不成立。2度目は反対の左に動いた。相手は右前みつを引いて寄ってきたが、やはり足が出ない。狙い通りに突き落とした。
続く決定戦。「同じことはできない。気持ちだけ」。支度部屋でそんきょし、心を整えた。またも1度目は合わない。だが、無心を貫いた。両差しの寄りに後退したが、右に抱えて捨て身の小手投げ。「あり得ない力が出た」。今度は説明できない勝利だった。
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朝日デジタルより
稀勢の里、計算ずくだった本割 無心を貫いた決定戦
> 奇跡の逆転劇。だが、本割は計算ずくだった。この朝準備した秘策は、右の突き落とし。照ノ富士は13日目に古傷の左ひざを痛めていた。プライドはかなぐり捨てた。立ち合い。右に動いたが、不成立。2度目は反対の左に動いた。相手は右前みつを引いて寄ってきたが、やはり足が出ない。狙い通りに突き落とした。
続く決定戦。「同じことはできない。気持ちだけ」。支度部屋でそんきょし、心を整えた。またも1度目は合わない。だが、無心を貫いた。両差しの寄りに後退したが、右に抱えて捨て身の小手投げ。「あり得ない力が出た」。今度は説明できない勝利だった。
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