歌句の文法
日本語文法の説22 文法論
2019-07-02 | 日本語文法
日本語の古典語分析は時代をとって、9世紀、10世紀のおよその200年の言語現象に範をとっている。その時代に万葉集から受け継いだ文学の言語に和歌があり、古今和歌集の文学作品が編まれてから、伝統文芸に韻文による言語がとらえられる。11世紀になって、次いですぐにも、和歌の文章は物語文芸となって散文による言語が現れる。その言語の現象に句による言語分析が可能なこととして、長くそれを対象とする古典語の分析成果が論じられてきた。漢詩文学の影響に語法を見ることがあり、それはまた漢詩における句法でもあったから、日本語の句法は和歌文芸を対象に試みられてきた。したがって、文学における句の成立による言語の現象は、語と語との表現性に重点があった。いかに詩の文学として歌うかが言語に工夫された。感動を表すのは修辞技巧によるところであったから、その語を解釈して歌い手の感情を読み取ってきた。和歌文芸はそうして感情を表す言語の取り扱いとなった。そこに民族感情を見ることは文学の誇りであるから、句法に見ようとする思想はまた格別であったはずである。そこに山田学説が引き起こしたイデオロギーによる言語現象を分析する思想が説明に現れてくる。論理の繋辞と和歌の喚体はいずれも文法学の独創に過ぎないと見るべきである。
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